公教育への参画
2013.03.01
前回お話しさせていただいたように、AtoZが公教育の中学校へ外国人講師(ALT)を派遣することになったのは1991年でした。
22年前ですが、世の中はこんなに国際化していませんでした、まだ外国人が珍しい時代です。
この年から私たちは、公立の学校で、英語の授業を日本人の先生と一緒にAtoZから派遣された外国人の先生(ALT)が一緒に授業を行う、という英語教育の支援をさせていただくようになりました。
今でこそ、ほとんどの小中学校にALTはいますが、
当時長野県内ではまだ新しく珍しく画期的なことでした。
これを岡谷市の教育委員会と一緒に始めたのです。
初年度の先生は、イギリス人とカナダ人の男性の先生でした。サイモン先生とリチャード先生です。
当時はまだまだ外国人が自分たちの周りにはあまりいない時代で、
外国人はTVの画面の中でしか見たことがない生徒もいたかもしれません。
ですからこのALT二人の存在が、いかに子供たちをわくわくさせ、興味を持たせたことでしょう。
あっという間に人気者になって、いつも子供たちに囲まれて交流していました。
街を歩いていても“Hello”と子供たちが笑顔で声をかけていました。
この交流の様子を見て、私は「英語は覚えるのではなく使うものだ」と、改めて本来持つ言葉の存在意味を感じました。
この二人のALTの存在が、子供たちに、英語を学 ぶ目的はコミュニケーションである、ということを気付かせてくれたと思います。
めったに外国人と話す機会のない時代と地域で、
ALTが毎日子供たちと一緒に、給食を食べたり、掃除をしたり、部活動をしたり・・・
その日常の学校生活の中で交わされる片言の英語のコミュニケーションが、
どんなに当時の子供たちの心をわくわくさせたことか。
輝く子供たちの目、嬉しそうな笑顔。
この公教育でのALTを通しての英語教育支援の一歩が、これからのAtoZにとって大きな意味を持っていくのです。
(次回に続く)