変わりつつある学校の英語
2016.03.01
前号で、AtoZが導入しているPLSシステムを公教育に取り入れる、
という画期的な英語教育を始めた下諏訪町について触れました。
導入から今年で丸13年が過ぎます。
今では、長野県の先端の英語教育を推進している町として、多くの教育者たちに注目されています。
視察団も多く来ます。
視察に来た方々は、子どもたちの英語の発話の多さと発音の良さ、更には、
大人には聞き取れないスピードの英語をきちんと聞き取り理解していることに驚いています。
これまでの日本の英語教育では考えられなかった音を土台にしたアプローチで進めているからです。
小学校1年生と言えども、日本語の説明なしにAll Englishで外国人の先生(AtoZから派遣しているトレーニングを積んだ講師です)が、
レッスンをどんどん進めていきます。
大人が、自分たちの経験から習ってきた英語を考えると、
子どもたちはわかってないのでは?と感じられると思います。
でもわかってないのは昔の英語教育を受けてきた大人たちで、子どもたちは殆ど分かっています。
またはわからなくても大人のようにストレス感じることなく、
こんなこと言ってるだろうなぁ、と推測していきます。
さらに日本語の訳がないわけですから、英語を英語で感覚的に理解していくわけです。
まさしく赤ちゃんが母国語を習得していくようです。
ですから、すごいスピード感で、英語で反応します。
そこに日本語の訳が介在すると、自然な反応でなくなりますし、
知らない単語や英語が聞き取れないと訳せないのでストレスになって、
時にはパニックになってすべてが分からなくなるわけです。
これが多くの大人が陥っている英語への苦手意識と抵抗感ですね。
言葉は、説明して理解して覚えるものではなく、自然に身につけさせるもの。
そして自由に使って会話や意思の疎通ができないと意味がありませんから、
未来のグローバル社会を担う子どもたちの将来のために、下諏訪町は新しい英語教育に挑戦したのです。
その挑戦は続いています。
中学校でも、小学校と連携した授業の研究が先生たちによってなされています。
今、公教育の英語教育も大きく変わろうとしています。
(続く)